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記事一覧

後藤新平は関東大震災後の復興で大失敗している

日本に医師免許を持った首相はいまだ一人もいませんが、首相に最も近づいた医師は後藤新平でしょう。下のように医系技官の募集のポスターとして公式に使われており、その業績は半ば神格化されています。神格化というのは決して誇張ではありません。「後藤新平:大震災と帝都復興」(越沢明著、ちくま新書)という本まで出ているからです。しかし、「帝都復興の時代」(筒井清忠著、中公文庫)を読めば分かる通り、後藤新平は帝都復...

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発展停滞国の自覚のない日本が発展途上先進国の中国に追いつけるわけがない

「現代中国経営者列伝」(高口康太著、星海社新書)は中国の本質を突いた本だと感じました。西洋には、このような正しい見解の中国本がいくつもあると予想しますが、日本でこのような本に出会うのは珍しいのではないでしょうか。「現代中国経営者列伝」はレノボ、ハイアール、ファーウェイ、アリババなど、日本でも馴染みのある中国企業の経営者の伝記集です。「愛国心に訴えることで成功した」「当局に根回しして乗り切った」「自...

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「科学と非科学」を読んで

1年ほど前でしょうか。「科学とエセ科学」というテーマで記事を書こうと考えていました。明瞭に科学とエセ科学を分別できる領域もありますが、分別があいまいな境界ラインもあったりすることに、以前から私が興味を持っていたからです。そんな境界ラインに存在するのに、一方的に「エセ科学」と批判しているのはおかしい、とよく思ったりしています。そんな関心を持っていたので、「科学と非科学」(中屋敷均著、講談社現代新書)...

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初海外がインド

「始めての海外旅行がインドでした」と私が言うと、大抵、驚かれる。中には「それは間違っている。始めては韓国くらいにするべきだ」と説教されたことも、2回はあったように思う。なぜ始めての海外でインドを選択したかといえば、「地球の歩き方を読むだけで」に書いたように、私が多くの地球の歩き方を熟読していたからである。「地球の歩き方インド」は、他の「地球の歩き方」よりも圧倒的に面白かった。他にも大きな理由はある...

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地球の歩き方を読むだけで

私が20才くらいの頃、海外への憧れは非常に強かった。当時は未知への探求心、日本以上の文化への尊敬の念が大きかった。しかし、金はなかった。今から振り返れば、アジアに短期旅行するくらいのお金はあったが、当時はそれに気づいていなかった。だから、地球の歩き方を買って、熟読し、そこに行った気持ちになっていた。ニューヨークなどは、「地球の歩き方ニューヨーク」の年度が違うものを購入したり、「地球の歩き方アメリカ」...

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賃貸住宅のケーブルテレビ契約

私の家にはテレビはない。当然、NHKの受信料は払っていない。にもかかわらず、ケーブルテレビの受信料は毎月540円払っている。賃貸契約で、強制的に払わされているのである。私が在住する市だと、賃貸住宅の6割程度がケーブルテレビに加入しているらしい(私の部屋に訪問するケーブルテレビの社員情報)。しかし、一般住宅では入っていない者がほとんだ。なぜ、こんな不均衡が起きるのか。それは、賃貸住宅だと、ケーブルテレビを...

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日本の財政赤字が減らない理由の一端

先日、親しい友人の兄が市議会議員に立候補すると聞きました。その候補者のHPを見て、驚きました。「待機児童ゼロを目指すため、保育士の給与を上げます」「犯罪予防のため、防犯カメラを設置します」「商店街再開発を支援します」などなど、予算のかかりそうな選挙公約がいくつも並んでいる一方で、財源の確保案が全くありません。(今時、こんなバラマキ公約を並べる奴いるんだ。自民党の候補者だって、財政の無駄を指摘する時代...

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日本にネパール人が来るのになぜインド人は来ないのか

これは数年来、私の大きな疑問です。Wikipediaの「インド系移民と在外インド人」によると、国外に住むインド人は1560万人で、国連の経済社会局によると世界一らしいです(シンガポールやマレーシアやインドネシアの在外中国人だけでも、1500万人より明らかに多いのですが、それはここでは触れません)。それだけ国外にインド人がいるのに、なぜインド人は日本に出稼ぎに来ないのでしょうか。特に謎なのは、日本に出稼ぎに来るネパ...

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にんしんSOS

「漂流女子」(中島かおり著、朝日新書)を読んで、「仕事漂流」(稲泉連著、文集文庫)を読んだ時と同じくらいの衝撃があった。「仕事漂流」は、私と同じ二流や三流大学卒の氷河期世代たちの仕事遍歴、つまりは失敗の記録である。私と共通する部分が多くあり、同情する一方で、私の欠点を見せつけられたような気分にもなった。「漂流女子」は妊娠で悩む女性たちを救う団体(にんしんSOS東京)の代表が書いた本である。私と共通す...

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村上春樹はそんなにノーベル賞ほしいのか

私が20才の時、最も好きな小説は村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」だった。半年くらい、常に持ち歩いていたほど好きだった。村上春樹の本は、それから10冊くらい読んだ。私の正直な感想としては、「デビュー作だけが名作で、他は駄作だ」になる。村上に限らず、デビュー作が最高という小説家は珍しくない。上から目線で批評したが、私に文学を判断する能力はない。このブログの文章を読めば分かる通り、私は言語能力が著しく低...

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「女性が活躍できる社会」ではなく「女性が活躍しなければならない社会」になっていないか

「男か女、どっちですか?」子どもができて、もうすぐ出産だと言うと、必ず聞かれます。性別なんてどうでもいいことだと私は思っていましたが、あまりに聞かれるので、私も関心が高くなってきました。知っている人もいるでしょうが、現在の日本では、男子よりも女子を望む親が多いです。その時点で差別でしょうが、「お腹の子どもが男と聞いて、本当にショックだった」と思うだけでなく、言っている親の噂を聞いたりすると、私の方...

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もし日本で予防医療が社会負担費用を減らしていないのなら、どういうことでしょうか?

本日、友人にプレジデント3月号のトンデモ記事を紹介されました。元厚労官僚であり、現駐アゼルバイジャン大使が「予防医療で医療費は削減できない」と主張している記事です。私にとって、なにより信じられないことは「多くの医療経済研究では、禁煙は短期的に医療費を下げますが、長期的には余命延長により生涯医療費を増加させることが確認されています」とまで書かれていたことです。この香取照幸なる人はどこでその「多くの医...

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日本の地籍調査の進捗率も知らない不動産屋たち

前回の記事に書いたように、不動産投資を進める山師の話を私は聞きました。そこで驚き、呆れたことの一つが、出会った不動産屋の3人ともが「人口減少時代の土地問題」(吉原祥子著、中公新書)を知らなかったことです。それどころか、地籍調査の進捗率が日本の調査対象面積の半分程度であることを私が説明しても、不動産屋はその重要性を理解できず、聞き流して、ヌケヌケと営業トークを続けました。(コイツ、本当に専門家か?)...

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入居率や稼働率の定義を定めるべきである

不動産投資をしてしまった人、しようとしている人は「不動産投資にだまされるな」(山田寛英著、中公新書ラクレ)を読んでもらえれば、十分です。特に医師は「節税目的」で騙すのが常套手段なので、ぜひ読んでおいてください。ここではその本で言及されていない問題点を指摘しておきます。前回の記事の通り、私は不動産投資の話を聞きに行ってしまいましたが、そこで驚いたことがあります。「うちは4000部屋の物件を扱っていますが...

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四則演算をしないで数千万円を投資する医師

世の中には医者のみが会員になれる情報サイトがある。医者は金持ちなので、そのサイトでは不動産投資広告がしつこく現れる。「スルガ銀行があれだけひどい事件を起こした直後に、不動産投資の話に乗るバカがいるのか?」と思って、私も無視していた。本当に得なら、その会社か、その会社の社員がその不動産を買っているはずである。儲からない物件だからこそ、金持ちのカモに頭を下げて、買ってもらっている。もし話を聞きにノコノ...

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研修医も金持ちである

このブログで何度か書いているように医者は金持ちである。私は医者であるので、私も金持ちになってしまった。「研修医の給料なんてたかが知れている」と言う人に会ったこともあるが、それは15年以上も昔の話だ。2004年に新臨床研修医制度で研修医のバイトが禁止となってからは、研修医がバイトしなくても十分な給与が得られるようになっている。実例として、私がブラック企業時代に10年近く働いても預金残高が7桁(100万円)を刻む...

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日本で生きやすい人と生きにくい人

カナダの語学学校にいた頃、一人の日本人女性が学校に来なくなりました。同じクラスの日本人が私くらいで、会話できる相手がいなくなったからでしょう。日本ではかわいい容姿と性格だけで男女問わずもてはやされたのでしょうが、カナダではそんなことはありません。むしろ、甘やかされて育ったことを見透かされて、見下されるのが普通です。2ヶ月後くらいに、あるパーティーに彼女がいました。私は彼女を見て見ぬフリをしていまし...

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男には分からない生理の話

今朝の朝日新聞にインドで廉価ナプキンを普及させたインド人経営者の話が載っていました。その人の妻が使っていた経血を拭くぼろきれは、スクーターの汚れを拭く布より汚くて、愕然としたことが商売を始めた動機だそうです。今でも4割のインド人女性は生理用品を古い布、木の葉、灰などの非衛生的な物で代用しているようです。その記事では「最初は人前でナプキンを触ることや、生理の話をすることができなかった。でも今は恥ずか...

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医学部同窓生の子どもの優遇

ここ数ヶ月ほど、医学部の受験不正のニュースに毎日接しているように思う。私にとって最も落胆したのは、全国医学部長病院長会議(AJMC)が「同窓生の子どもの優遇は不正とまでは言い切れない」と判断したことだ。医者の子どもたちがどれだけ恵まれているかを知らないままでも、全国医学部長病院長会議に出席するほど出世できるようだ。まさに自分たちが犯している罪だから、その罪深さが理解できないのか、と思ってしまう。医者の...

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徴兵と出産は等価なのか

「いいよな、女は。徴兵がないから」「でも女は出産があるよ」これは韓国でよくある対話のようです。「男は徴兵で大学を休学しなければいけない一方、女は出産と育児で休職しないといけない」は、韓国人なら知らない人がいないほど、「男女の負担は平等である」根拠に使われるそうです。この理屈に多くの日本人は違和感があるでしょう。その理屈だと「徴兵制のない日本では男の負担が多い」となってしまうからです。日本同様、徴兵...

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医者(開業医)がいかに金持ちか分かる話

私「開業医は楽な診療しかしてないくせに勤務医より給料高いなんて、おかしいですよね」上司「そう言うけどね。開業資金に莫大な金がかかるから、収入が多くても、使える部分はそう多くないんだよ」私「親から継ぐ連中だったら、開業資金もかからないじゃないですか」上司「まあ、そうだけどさ。でも、僕の同級生で、親から継いだクリニックが流行らなくなったから潰して、新しくクリニックを開業したけど、そこも上手くいかず、借...

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日本人が単純な善悪二元論に陥っている例

今年の猛暑でエアコンが壊れたにもかかわらず、患者を転院させることなく、熱中症にかかり亡くなった事件が岐阜県でありました。わずか数日で50人程度の患者のうち5名も相次いで亡くなったにもかかわらず、院長が「なにか問題があったとは思っていない」と発言し、批判的な報道が相次ぎました。しかし、医療関係者だけのネット掲示板では「肺炎で亡くなるのはよくて熱中症で亡くなるのはダメなのか」と、院長を擁護するような意見...

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なぜ日本の左翼はprotestする人たちからprotectする人たちに変わったのか

明治時代から1970年代くらいまで、日本の大学では左翼勢力が強かった。特に大学生が大量生産された戦後は、安保闘争や全共闘運動など、大学生の左翼運動が社会問題になるほど大規模な反権力活動が行われていた。しかし、昨今の大学生を含む若者では、左翼に共感を持つ者は少ない。自民党支持率は若者ほど高くなっている。若者には共産党が保守に思えて、日本維新の会などが革新に思えるようだ。2018年9月6日の朝日新聞では、「政党...

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不幸を知らない、あるいは忘れた奴が他人の不幸を語る資格はない

不幸でない奴が他人の不幸を語る資格はありません。かつて不幸だった人なら資格がある、と勘違いしている奴もいますが、それも間違いです。私程度の不幸であっても、最悪の頃は、世界中のどんなに不幸な奴だって、他人が私の不幸について語る資格はない、と分かっていました。「自分も不幸だった」と他人にあっけらかんと言える奴は、それほど大した不幸でなかった、と私は確信します。最悪に不幸な時は、他人があれこれ言える状態...

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中国と自家用車

「中国」と聞いて、「自転車」と連想した時代がありました。1991年にゲーセンで流行ったストリートファイター2では、中国だと自転車が後ろを何台も走っていました。今の若い人が見たら、その自転車の群れが中国を表すと思いもしないでしょうが、当時は子どもの私でも「中国だから自転車なんだな」と思っていました。私が中国に住んでいた2008年に、そんな光景を見ることはただの一度もありませんでした。よほどの田舎にいっても、...

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自家用車について思うこと

自家用車を買って2ヶ月で、バッテリーが上がった。「バッテリーが上がる」ってなんだ? 中古車とはいえ、バッテリーも購入時に新しいものに取り換えたはずだぞ? 来てもらった修理業者にそう不平を言ったら、「車を2週間も動かしていないと、それはバッテリーが上がりますよ。車というものは毎日運転することを前提としています。最低でも1週間に1回は運転してください」と説教された。なんだと? たった2週間運転しないだけで...

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買い物難民は税金で救済するべきなのか

私もついに車を買った。ペーパードライバーを10年以上も続けて、「究極の安全運転者は運転しない運転者」という冗談を言ってきたが、35万円の中古車を買った。整備費だ、なんだかんだで、結局、初期費用70万円も払って、駐車場代と保険代だけで毎月1万4000円もかかるのに、購入した。「必要な時にタクシーを使った方が安上がりだ」という考えは今でも間違いだと思わないが、やはり買ってみると便利だ。移動範囲が格段に広がった。...

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そういえば倭人は背が小さい人の意味だったっけ

カナダ留学中、よく感じたことだが、韓国人は日本人より背が高い。身長2m越えている東洋人に実際に会ったのは、カナダが初めてで、やはり韓国人だった。もっとも、そのとき既に私は「韓国人は日本人より平均身長が大きい」と知っていた。それを知ったのは日韓W杯の時だったが、大そう驚いた。一番分かりやすい身体的特徴で、日本人が韓国人に遺伝的に負けるなんて想像もしていなかったからだ。「日本史上最高のピッチャーの金田も...

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一休さんを知る中国人は1億人以上いる

「一休さん」というテレビアニメを知っている人は、もう30代後半以上でしょう。私も再放送で観ました。このアニメ「一休さん」の視聴者が最も多い国は、日本でなく、中国だと知っているでしょうか。今の30代の中国人なら、ほぼ全員知っています。30年前の中国で大人気だったアニメです。当初は白黒で放送されていたそうです。30数年前の中国なら、村にテレビは数台しかなく、しかも白黒で、村中の人がテレビのある家に集まる、とい...

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家族のいない人

病院で最期を迎える人の中には、家族のいない人が、私の経験上、10%程度います。家族のいない人とは、子どもがおらず兄弟もみんな死んでしまった人だけでなく、家族と連絡がつかない人も含めています。家族が本当にいない人より、家族と縁を切った、および切られた人の方が、私の経験なら3倍くらい多い気がします。もっとも、未婚率が高くなっているので、本当に家族がいない人の割合もこれから増えてくるでしょう。だから、医療従...

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「怒るのと叱るのは違う」が日本のパワハラの現状です

「感情に任せて殴るのはよくないが、愛情を持って殴るのはいい」今からは信じられないですが、昔は上のような主張をする連中が日本には山のようにいました。確か、少年H(妹尾河童著、講談社文庫)にも「おまえは愛情を持って殴るのと、愛情なしで殴ることの違いも分からないのか」と上級生に言われて、主人公が「そんなの分かりませんよ!」と言い返す場面があったと記憶しています。さすがに私は上の言葉をよく聞く世代には入り...

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大手新聞社は夕刊をやめるべきである

こちらのブログで大きく取り上げる予定の「ルポニッポン絶望工場」(出井康博著、講談社+α文庫)で、大手新聞社は夕刊をやめるべきである、と主張されています。その理由は「夕刊をやめれば新聞販売所の経営が改善するため、および外国人労働者を酷使しなくてすむため」です。例として、朝日新聞は朝夕刊セットで月4037円、朝刊だけで月3093円です。わずか月944円のために2倍の配達をさせているので、販売所の経営が悪化し、外国...

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新聞のうすさと都落ち

新聞がうすい。ゴールデンウィーク中、記者に休日をとらせているせいだろう。新聞が30ページもない日が連続して続いた。もっとも、新聞のうすさに嘆いたのは今回が始めてではない。東京から地方都市に引っ越して、いつものように開いた朝日新聞が妙にうすかったときは、もっとショックだった。「朝日新聞がペラい。東京もそう?」そんなメールを友人に送った。彼の返信によると、やはり、その日の朝日新聞も東京では30ページはあっ...

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私が医師の仕事はなくなると確信した理由

これまでの私の人生で最も優秀と思った医師は、ガイドライン(学会が作成している標準治療方針)をチェックしている方です。なお、ガイドラインは分野によって、「糖尿病治療のガイドライン」「肺がん診療のガイドライン」「心臓エコーの適応と判読のガイドライン」などと複数存在しています。その医師は各ガイドラインが推奨している診断や治療が科学的にどれくらいの価値があるのかを調べています。「科学的な価値」については、...

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周りと同じことをしようとしても違ったことをしてしまう日本人

ブックオフでバイトしていた時です。初日、私はコンビニでレジを打っていた経験もあり、同じ日に入った初心者よりは上手く仕事を処理できていました。しかし、コミュニケーション能力では、初日から「イケメン」と呼ばれた同期とは比べものにならないほど低かったです。いつものことです。納得できないのは、次のようなパワハラを受けたことです。バイトを始めてまだ2週間しかたっていない頃、突然、直属の上司に控室に呼ばれまし...

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カルト脱出記を読んで

「カルト脱出記」(佐藤典雅著、河出文庫)を読んでの一番の感想が「羨ましい」です。何度思ったか分かりません。こんな能天気に生きていて、ここまでエホバの証人を利用して、ここまで成功した人生を送れるなんて、羨ましいと思わない人なんているのでしょうか。「カルト脱出記」という書名から、洗脳による苦悩とそこから脱却するための壮絶な葛藤が書かれているかと思いましたが、ただのサクセスストーリーでした。こんなチャラ...

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国際恋愛と映画

「シャクルトン」の記事にも書きましたが、「人は青春時代に観た映画に生涯で最も感動する」という説があります。私が上海に住んでいた時、最も感動した映画は「夜。上海(イエ・シャンハイ)」になります。今wikipediaで調べて始めて知りましたが、日中国交正常化三十周年の記念作品だそうです。観れば分かりますが、文句なしの駄作です。本木雅弘や竹中直人が出演していると書けば、だいたい想像はできるでしょう。それを観てい...

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高齢化先進国日本の医療保険

「訪問診療」と「往診」の違いを知っているでしょうか。日常会話ではほぼ同じ意味で使われていますし、その違いを知らない医者もいますが、日本の医療保険制度上では区別しています。訪問診療は計画的に患者宅へ診察に行きます。一方、往診は臨時に(つまり、患者から要請があったときに)患者宅へ診察に行きます。「訪問診療と往診、どっちが保険点数高いと思う?」ある訪問診療医からの質問です。「往診……じゃないんですか?」が...

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バンクーバーオリンピック・祭りの最中

もう8年も前になりますが、バンクーバーオリンピックが開催されていました。日本としての最大のニュースは浅田真央がキムヨナに負けて銀メダルだったことで、次は高木美帆が中学生でオリンピックに出場して話題になったものの最下位に終わったことでしょうか。前回の記事に書いたように、その当時、浅田や高木がいたであろうオリンピックの開会式・閉会式の会場の隣を私は歩いて、語学学校(正確にはカンバセーションスクール)に...

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バンクーバーオリンピック・祭りの前

私がバンクーバーに留学していた時、バンクーバーオリンピックが開催されました。オリンピックがバンクーバーで開かれることを私は知らなかったか、忘れていましたし、当初はオリンピック開催前に留学から帰国する予定でした。オリンピック目的でバンクーバーに来た日本人は、私の周りにはいませんでした。現実にはいたと思いますが、それを直接聞くことはありませんでした。そんなミーハーな理由で来たと言いにくい雰囲気がバンク...

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「王様は裸だ」と叫ぶ

「将棋・囲碁とコンピュータの未来視」でAI医療について語るのにふさわしくなかったので、AI医療についての記事を書くために「未来社会の道しるべ」のブログを始めました。しかし、「未来社会の道しるべ」を作成してから1年もたつのに、まだAI医療の記事は一つも書いていません。その最大の理由は、AI医療について調べていくと、私より遥かに深く考えている見解ばかり見つけるです。私がAI医療についての記事を現在書いても、2016...

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日本はイギリスの衰退に100年間も気づいていないのか

日本史上最大の激動期である幕末維新期、文句なしの世界最高の文明国はイギリスでした。しかし、20世紀になって、誰の目にも大英帝国は衰退していきます。20世紀を主に動かしたのは、アメリカ、ソ連、ドイツ、日本で、20世紀後半には、イギリスは本来のヨーロッパの小国の地位に戻ってしまいました。それは現在の日本の姿にも似ています。似た者同士で同情しあっているのかもしれませんが、日本はいまだにイギリスを重視しすぎてい...

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ロンドン博物館

産業革命が歴史に与えた影響は人類史上比類なきものがあります。それには異論はありませんが、「飛び杼―ジョン・ケイ」「ジェニー紡績機―ハーグリーブス」「水力紡績機-アークライト」「ミュール紡績機-クロンプトン」「力織機-カートライト」などの発明品と発明家を暗記する価値になると疑問を感じます。昔は世界史の教科書に必ず載っていましたが、最近ではその学習意義に疑問を感じる教養のある学者が増えたのか、教科書にも...

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格差社会ニッポン

私と同じく再受験で医学部に入った友人から聞いた話です。進級が容易な国立の医学部再受験生にはそれほど珍しくありませんが、彼は塾講師のバイトで学費も生活費も稼いでいました。国立医学部生の塾講師、家庭教師の時給は凄まじく、5000円を越えるケースもあり、東大医学部になると1万円を越えていたりします。費用対効果を考えると割に合うわけがありませんが、それでも喜んで払う親連中が現実に今の日本にいます。これも格差社...

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Re:

私の日記によると、2006年らしい。サラリーマンNEOというNHK番組の1コーナーに「Re:」というタイトルの連続ドラマがあった。真面目なサラリーマンが残業中、偶然見つけた出会い系サイトに本気になって、全身全霊で返信内容を考えて、なんとかメール連絡を保っていたが、最終回で一度も会えなかった相手に見事に振られる話だ。もっとも、最終回以外はまともに観ていないので、「Re:」がこの設定で合っている確証はない。ただし、最...

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国際貢献を志す若者たちへ

前回の記事で私がバカと断定した「職業は武装解除」(瀬谷ルミ子著、朝日文庫)の著者は、「私には年収1200万円の価値があるが、お金よりもやりがいを重視して、NGOの仕事を選んだ」と自慢しています。こんなバカのする仕事に年収300万円以上の価値があるなら、国際貢献そのものに私は疑問に感じます。それはともかく、瀬谷ルミ子氏は国際NGOの仕事がちょうどいいと私も思います。バカの自己満足ではあっても、少しは着実に国際貢...

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頭の中がお花畑のバカでも国際貢献はできる

「職業は武装解除」(瀬谷ルミ子著、朝日文庫)という本があります。知性も倫理観もないが、意欲だけはあるバカが国連や外務省やNGOで国際貢献した自慢話を書いた本です。こんな奴がする国際貢献など、ほとんどが自己満足に過ぎず、大局的な視野でみれば、あってもなくても変わらない程度の貢献しかしていません。戦場ジャーナリストの男から護身用にナックルをもらっておいて、「戦場に生きる男なりの新手の告白か?」などと思う...

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日本は福祉国家を目指すべきである

特別会計に代表されるように、日本の行政に非効率なところがあるのは事実です。だから「官から民へ」という流れは基本的に間違いでないとは思いますが、前回の記事に書いたように、不十分のままです。一方で、日本の非効率を打破しようと、自由経済を推進して、ジニ係数を増大させたのは失敗でした。自由化すべき公的部門には切り込まず、もともと不平等であった私的部門をさらに不平等にさせたのですから、社会全体としてはマイナ...

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日本が抜本的改革を断行できない理由

1990年から現在に至るまで、日本が大改革を行うべきなのは誰もが分かっていました。細川内閣は選挙制度改革を行いましたし、橋本内閣は省庁再編改革を行いましたし、小泉内閣は不良債権処理を行いました。ただし、どれも小手先の改革です。明治維新や戦後改革のような抜本的な改革ではありません。バブル崩壊後から〇〇改革と何度もかけ声だけはあげながら、停滞を食い止められなかったのは、現在の日本を見れば一目瞭然です。この...

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斜陽国家ニッポン

21世紀になってから、世界経済の中の日本が相対的に小さくなっていったのは、他の新興国が日本と同様の方法で繁栄してきたことが大きいでしょう。一方で、日本は過去の成功体験に固執し、新しい段階を見出すことができませんでした。1990年前後、日本人は働きすぎだと批判されていました。日本製品がアメリカ製品より売れるのは、日本人がアメリカ人より質の高い仕事をしているからではなく、日本人が安い賃金で長時間労働している...

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