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もし日本で予防医療が社会負担費用を減らしていないのなら、どういうことでしょうか?

本日、友人にプレジデント3月号のトンデモ記事を紹介されました。元厚労官僚であり、現駐アゼルバイジャン大使が「予防医療で医療費は削減できない」と主張している記事です。私にとって、なにより信じられないことは「多くの医療経済研究では、禁煙は短期的に医療費を下げますが、長期的には余命延長により生涯医療費を増加させることが確認されています」とまで書かれていたことです。
この香取照幸なる人はどこでその「多くの医療経済研究」を発見したのでしょうか。私も驚いてpub medで探してみましたが、検索能力のなさか、全く見つけられませんでした。一方、「喫煙が生涯医療費を増大させる研究」なら、いくらでも簡単に見つけられました。(How Much Can the USA Reduce Health Care Costs by Reducing Smoking?など)
Sickoという映画によると、イギリスの医者は患者さんの禁煙を成功させると、報酬がもらえるそうです。上の記事の通りなら、患者さんを禁煙させて医療費を増大させているのに、医者は報酬までもらえることになります。こんな医療費垂れ流し政策を推進しているなんて、イギリスはバカですね。医療崩壊が起こるわけです。
皮肉はこれくらいにします。この元厚生官僚は、根本的な医療観がおかしいです。かりに、予防医療を推進して、寿命を長くしたために社会負担費用が増大しているなら、どういうことを意味しているでしょうか? 当然、その国での医療政策の失敗を意味しています。予防医療を推進して、寿命が長くなれば、社会で働ける期間が延びて、その人にとって好ましいだけでなく、社会にとっても好ましいはずです。そうなっていないとしたら、医療政策が間違っています。
ただし、日本なら、そんな間違った医療政策が行われている可能性はあります。喫煙や暴飲暴食を長年してきた人にまで、日本では皆保険で守っているからです。どこかの記事でも書きましたが、日本では糖尿病から透析になった人でさえ障害者1級に認定されるため、極端に安い自己負担額で済んでいます。糖尿病に罹患してから透析になるまでは10年くらいかかります。その間、何度も医者から「このままいけば透析ですよ。糖分を控えてください」と注意されています。しかし、医者の忠告を無視して、ついに透析になった人など、全額自己負担でも構わない、と私は思います。他の先進国で、65才以上の透析が全額公費で賄われている国などありません。
また、長年喫煙している人の癌の手術は、肺がんなら9割自己負担、喉頭がんなら全額自己負担など、部位によって自己負担率を変えるべきでしょう。75才以上や80才以上など、高齢になるほど癌の手術費用の自己負担率も上げるべきです。
プレジデントは高齢男性が読む記事であり、高齢男性は喫煙率が高いです。だから、喫煙に好意的な記事を載せただけだ、とは私も思います。上の記事が支離滅裂であることは一目瞭然なので、私が指摘するまでもなく、著者には批判が殺到していることでしょう。厚労省をクビになった奴の戯言など、こんな風に真面目に批判するまでもなかったかもしれません。しかし、香取照幸は未だに駐アゼルバイジャン大使という恵まれた公職に就いているらしいので、日本の官僚の見解のひどさを記録するためにも、ここで批判しておきます。
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